新しい自分を
つくり出す
私はなにもできないといってきた
自分をつくるには
勇気をだし
前に進む
夜間中学校3年生の日本語の授業は、詩を作ることから始まります。「勇気とは」で始まる詩を書いた生徒がいます。七十九歳になる方でした。詩という言葉の世界に悪戦苦闘していました。「先生、こんなんでいいかね」と言って見せてくれました。
入学当初、ひらがなの読み書きがおぼつかない方でした、二年間の授業を中心とした珊瑚舎での体験、つまり学校で学ぶ体験が七十九年目の春、新しい芽吹きをもたらしました。「新しい自分をつくり出す」「自分をつくる」という言葉の獲得です。
『まちかんてぃ!動き始めた学びの時計』より