毎年、慰霊の日は特設授業を行っています。今年は、昼間部(初/中/高等部)・夜間中学校合同で本島南部にフィールドワークに出かけました。
魂魄の塔では高等部の生徒二名がガイドしました。昨年、読谷の戦跡ガイドに挑戦した彼らはより伝わるようにと調べた内容を基に自作の紙芝居をつくりました。
その後、夜間中学校の方に戦中戦後・そして現在の沖縄について、お話を聞きました。事前に昼間の生徒は夜間中学校生徒の聞き書きを読んで20ほどの質問を準備しました。
子どもの頃はどんな遊びをしていましたか?疎開先ではどんな生活でしたか?
食料が十分にない時によく食べていたのは?歯磨きはどうしていたのですか?
基地がありヘリ墜落など事件の続くいまの沖縄をどう見ますか?
最近うれしかったことは何ですか?
などです。ガイドの話を聞きながら涙を拭っていた夜間中学校の方は、笑いながら子どもの頃の遊びや食べ物の話を昼間の生徒に伝えていました。最後の質問には異口同音に「学校に通うことがうれしい」と話していました。その意味をより重く・鮮明に受け止める一日となりました。
昼間の生徒の感想を一つ紹介します。
「いろんな歴史から逃げないで、または通り過ぎないで、向き合って、考えて、また来年の慰霊の日を迎えたいと思う。戦争も体験していない。その後のつらい時代のこともわからない。でも思いをはせることならできると思う。そのために学びたい、考えたいと強く思った。」