慰霊の日 特別授業

慰霊の日 特別授業

通常授業が再開して3週間が経ちました。マスクやフェイスシールドを着用しながらですが、ようやくいつもの雰囲気が戻ってきたように思います。

毎年6月23日の慰霊の日は、特別授業を行っています。講師の方をお招きしてお話を伺ったり、フィールドワークに出掛けています。今年は講演のような取り組みはできませんでしたが、昼間部の生徒たちは沖縄島南部の戦跡や慰霊碑を回りました。

糸満市の米須海岸。魂魄の塔のすぐ後ろの海岸です。

 

激戦地になった南部一帯には死体が放置されていました。戦後すぐ、この辺りに居留していた住民たちが遺骨収集を始めました。二か月間の収骨作業後にも「無数の骨が波にコロコロと音を立てながら転がっている」という証言が残る海岸です。

遺骨を収集し「魂魄の塔」が建てられました、戦後沖縄で最初に建てられた慰霊塔と言われています。横にある献花販売所には、この辺りでの戦争体験を証言している方がいらっしゃってお話をすることができました。

 

平和祈念公園で昼食を取りました。今年は招待者のみという形での追悼式典が行われていましたが、たくさんの人が平和の礎を訪れていました。

 

午後は歩いて真壁・国吉にある戦跡をまわりました。写真は、戦場に動員された女子学徒が使用したガマの前です(「白梅之塔」近く)。

 

「あの年は雨が多かった」と語られる沖縄戦ですが、当日朝も大雨や雷の大荒れの天気でした。雨を避けつつ、歩きながら・立ち止まりながら考えるフィールドワークをなんとか終えることができました。

戦後75年が経ちましたが、私たちの身の回りには抑圧的な構造が潜んでいます。SNSでの誹謗中傷、ヘイト、ハラスメント、DV、いじめなどは絡み合って人の命さえも脅かしています。

あらゆる人権が踏みにじられた戦争から学び、他者を/自分を大切にできる感覚を磨き続けることが必要です。慰霊の日は過ぎましたが、平和学習は日常の中で続きます。

 

 

 

2020-06-25T12:23:23+00:00 2020/06/25 11:56:03 AM |行事|